「そういや明日、生ゴミの日だったな」
ぽそりと呟くと同田貫は、寝室の方へと視線を向ける。同居人の鶴丸は、出張で疲れたのだろうか。もう早々と休んでいる。
少し腹立たしいような気持ちをぐっと押し殺し、同田貫はニヤリと口の端をつり上げる。
「この間のゴム、まだ残ってたっけな」
頭の中で同田貫は、寝室のサイドボードの中にしまってあるコンドームの残りを数える。確かあと二、三個は残っていたはずだ。
寝室のドアをそっと開けると、同田貫は足音を忍ばせてベッドの中へとごそごそと潜り込んでいく。
「んー?」
眠いのだろう、鶴丸は声にならない声をあげると寝返りをうった。ちょうど同田貫のほうを向いて横臥している。
息をひそめ、同田貫は鶴丸のパジャマに手を這わした。布地をまぐり、ボタンを探し当てると、ひとつひとつはずし始めた。
「……ヤろうぜ」
ねっとりとした声で同田貫は囁きかけると、鶴丸の首筋にかぶりついていく。
チュウ、と音を立てて皮膚を吸い上げてやりながら鶴丸のパジャマに手をかけると、下着の中へと手を滑り込ませた。
(2015.4.22)
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