ハロウィンパーティーにかこつけて仲間たちが久しぶりに集まる中、Gは急ピッチでカクテルを次々と飲み干していく。
目元をほんのりと赤らめ、仲間たちの喧騒から少し離れるようにして、黙々とグラスを空にしていく様は何かに取り憑かれてるように見えないでもない。
その様子をジョットはちらちらと眺めながら、久しく会っていなかった仲間との会話を楽しんでいる。
不意にガタン、と音がして、見ると酔ったGがカウンターに伏せていた。
「珍しいな、飲み過ぎたのか?」
声をかけ、腕を支えようとするとGはのろのろと頭を上げ、ジョットの目を覗き込んでいく。 「イタズラ……す、る……?」
ふにゃん、と相好を崩したGの笑みに、ジョットはドキリとした。まるで心臓を鷲掴みにされたような鋭い痛みを伴う甘い鼓動に、目眩がしそうだとジョットは口の中で低く呟いた。
(2017.10.30)
(改稿2018.1.17)
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